会長挨拶

吉川 正英

この度、第90回日本寄生虫学会大会及び第32回日本臨床寄生虫学会大会の合同大会を令和3年4月16日(金)と17日(土)の両日、奈良春日野国際フォーラム 甍~I・RA・KA~(奈良市)にて開催いたします。今年は新型コロナウイルス感染症拡大のため、多くの学術集会がすでに多大な影響を受けています。先の状況は未だ見通せませんが、開催方法については慎重に検討を進め、会員の皆様が活発に討論できる大会にしたいと思っております。

前回の合同大会は、未曾有の東日本大震災により、夏に移行開催となりました。今回は、あれからちょうど10年の節目に合同大会として開催いたします。それぞれの学会の特徴を発揮していただき、先端的基礎研究から臨床研究、世界を対象としたフィールド活動から1症例の経験報告に至るまで、幅広く寄生虫学に関わる多数の演題応募を期待しております。

学術大会は、若手研究者の育成と会員相互の切磋琢磨に非常に重要な機会であります。日本寄生虫学会のベストプレゼンテーション賞(BPA)は、まさにその趣旨の大会企画であり、誌上開催となった第89回帯広大会への応募演題に加え、本大会でも追加募集したいと思います。奮ってご応募ください。

また、本合同大会の機会に公募演題によるシンポジウム「人獣共通感染症としての寄生虫症」を企画し、学術討議を重ねたいと思います。多くの演題のご応募をいただければ幸いです。また、特別講演では、「人獣共通感染症としてのSFTS」(西條政幸 先生・国立感染症研究所ウイルス第一部 部長)を予定しております。

最後に、大会の原点は会員の皆様の日常の取り組みの成果発表と熱い議論であります。

どうぞ、お一人でも多くの方々のご参加をお待ちしております。

令和2年 10月吉日

第90回日本寄生虫学会大会
第32回日本臨床寄生虫学会大会
大会長  吉川 正英
奈良県立医科大学 病原体・感染防御医学講座 教授